2024年2月9日

総合型選抜の小論文とは?書き方・構成・出題タイプ別の対策をわかりやすく解説

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「総合型選抜で小論文があるけど、何を書けばいいかわからない」

「作文や感想文とは何が違うの?」

「課題文をふまえて論じなさい、と言われてもどう書けばいいの?」

総合型選抜では、志望理由書や面接とあわせて、小論文が課されることがあります。

小論文と聞くと、難しく感じる人も多いかもしれません。

特に、まだ小論文を書いたことがない人は、次のような不安を持ちやすいです。

「短い時間で長い文章を書ける気がしない」
「面白いアイデアがないと評価されない気がする」
「何から書き始めればいいかわからない」
「起承転結で書けばいいのか、序論・本論・結論で書けばいいのかわからない」
「課題文をふまえる、の意味がよくわからない」

しかし、小論文はセンスだけで決まる試験ではありません。

書き方の基本、文章の型、課題文の読み方、意見の作り方を理解すれば、練習によって十分に伸ばすことができます。

この記事では、総合型選抜で必要になる小論文の基本から、出題タイプ別の対策、評価される書き方、よくあるNG例までわかりやすく解説します。

総合型選抜で小論文が重要な理由

総合型選抜では、学力試験の点数だけではなく、受験生の意欲、適性、思考力、表現力、学部との相性などが総合的に評価されます。

その中で小論文は、受験生の「考える力」と「伝える力」を見るための試験です。

志望理由書では、自分の経験や志望理由を事前に準備して書くことができます。

一方、小論文では、その場で与えられたテーマや課題文に対して、自分の考えを論理的にまとめる必要があります。

つまり、小論文では次のような力が見られています。

  • テーマを正確に理解する力
  • 問題点を整理する力
  • 自分の意見を明確にする力
  • 根拠をもとに説明する力
  • 具体例を使って説得力を出す力
  • 反対意見もふまえて考える力
  • 制限時間内に文章をまとめる力

総合型選抜では、「この受験生は大学で学ぶ準備ができているか」が見られます。

そのため、小論文では単に文章が上手いかどうかではなく、大学で学ぶうえで必要な論理的思考力があるかどうかが問われるのです。

小論文とは?作文・感想文との違い

小論文を理解するうえで大切なのは、作文や感想文との違いです。

小学校や中学校で書いてきた読書感想文では、「自分がどう感じたか」が中心になります。

たとえば、

「この本を読んで感動しました」
「主人公の行動がすごいと思いました」
「自分も頑張りたいと思いました」

というように、自分の感想や体験を書くことが多いです。

しかし、小論文は感想文ではありません。

小論文は、あるテーマについて自分の意見を示し、その意見がなぜ妥当なのかを論理的に説明する文章です。

簡単に言えば、感想文が「私はこう感じた」を書く文章だとすれば、小論文は「私はこう考える。なぜならこうだからだ」と説明する文章です。

たとえば、「高校生にスマートフォンの使用制限は必要か」というテーマが出たとします。

感想文であれば、

「私はスマートフォンを使いすぎるとよくないと思いました」

で終わってしまうかもしれません。

しかし、小論文では、

「私は高校生のスマートフォン使用には一定の制限が必要だと考える。なぜなら、長時間の使用は学習時間や睡眠時間を圧迫し、生活習慣の乱れにつながる可能性があるからだ」

というように、主張と理由をセットで示す必要があります。

小論文で大切なのは、「気持ち」ではなく「理由」です。

そして、その理由が読み手に伝わるように、論理的に文章を組み立てることが重要です。

小論文で起承転結は使わない方がいい?

文章を書くときに「起承転結を意識しよう」と言われたことがある人も多いと思います。

しかし、小論文では起承転結よりも、序論・本論・結論の構成を使う方が適しています。

起承転結は、物語やエッセイのように、展開や意外性を持たせる文章には向いています。

一方、小論文では、読み手に自分の意見をわかりやすく伝えることが目的です。

そのため、結論が最後までわからない文章や、途中で話が大きく転換する文章は不向きです。

小論文では、次の3つの構成を意識しましょう。

小論文の基本構成

1. 序論

序論では、テーマに対する問題設定と自分の立場を示します。

たとえば、「高校生にスマートフォンの使用制限は必要か」というテーマであれば、

「私は、高校生のスマートフォン使用には一定の制限が必要だと考える」

というように、自分の主張を最初に示します。

小論文では、最初に何を主張するのかをはっきりさせることが大切です。

2. 本論

本論では、序論で示した主張の理由を説明します。

ここでは、理由、具体例、データ、社会背景、反対意見への検討などを使って、自分の主張に説得力を持たせます。

たとえば、

「スマートフォンの長時間使用は、睡眠不足や集中力低下につながる可能性がある」
「一方で、スマートフォンは学習や情報収集にも役立つため、全面的に禁止すべきではない」
「そのため、使用時間や使用目的に応じたルールづくりが必要である」

というように、単純な賛成・反対ではなく、理由を整理して書くことが重要です。

3. 結論

結論では、序論で示した主張を改めてまとめます。

ただし、同じ文章をそのまま繰り返すだけではなく、本論で述べた理由をふまえて、自分の意見を再確認する形にするとよいです。

たとえば、

「以上の理由から、私は高校生のスマートフォン使用には一定の制限が必要だと考える。ただし、学習や情報収集に役立つ面もあるため、単純に禁止するのではなく、自律的な使い方を身につけるためのルールが必要である」

という形です。

小論文の基本の型

小論文が苦手な人は、まず次の型を使って書く練習をしましょう。

  1. 私は〇〇だと考える。
  2. なぜなら、□□だからである。
  3. たとえば、△△という例がある。
  4. たしかに、反対に□□という考えもある。
  5. しかし、□□という点を考えると、やはり〇〇が必要である。
  6. 以上より、私は〇〇だと考える。

この型に当てはめるだけでも、小論文としての形はかなり整います。

最初から個性的な文章を書こうとする必要はありません。

小論文でまず大切なのは、読み手に伝わる構成で、主張と理由を明確に書くことです。

小論文の出題タイプ

総合型選抜の小論文には、いくつかの出題タイプがあります。

代表的なのは、次の3つです。

  • テーマ型
  • 課題文型
  • グラフ・図表型

それぞれの特徴と対策を見ていきましょう。

1. テーマ型小論文

テーマ型とは、「〇〇について、あなたの考えを述べなさい」という形式の問題です。

たとえば、次のような出題です。

「少子化について、あなたの考えを述べなさい」
「AIと社会の関係について論じなさい」
「地域社会における大学の役割について述べなさい」

テーマ型の難しさは、テーマが広すぎることです。

たとえば、「少子化について述べなさい」と言われても、原因、影響、対策、教育、労働、地域、ジェンダーなど、論点はたくさんあります。

そのため、テーマ型では、まず自分で論点を絞る必要があります。

テーマ型の書き方

テーマ型では、次の順番で考えると書きやすくなります。

  1. テーマを分解する
  2. どの論点について書くか決める
  3. 自分の立場を決める
  4. 理由を2つほど考える
  5. 具体例を入れる
  6. 結論を書く

たとえば、「少子化について述べなさい」というテーマなら、

「少子化の原因は何か」
「少子化によって地方はどう変わるか」
「子育て支援には何が必要か」
「若者の働き方と少子化はどう関係するか」

というように、論点を絞ります。

小論文では、広いテーマを広いまま書こうとすると内容が浅くなります。

テーマ型では、「何について書かないか」を決めることも大切です。

2. 課題文型小論文

課題文型とは、文章を読んだうえで、それをふまえて自分の意見を書く形式です。

総合型選抜では、この課題文型が出題されることも多くあります。

課題文型で重要なのは、「課題文をふまえる」とはどういうことかを理解することです。

「課題文をふまえる」とは、課題文の内容を少し引用して、あとは自由に感想を書くという意味ではありません。

課題文の主張を正確に理解したうえで、それに対して自分がどう考えるのかを論じるという意味です。

課題文型の書き方

課題文型では、次の流れで書くと整理しやすくなります。

  1. 課題文の主張をつかむ
  2. 筆者の根拠を整理する
  3. 自分が賛成か反対か、または一部賛成かを決める
  4. 自分の理由を書く
  5. 具体例を入れる
  6. 課題文との関係を明確にする
  7. 結論を書く

課題文型では、最初に要約を入れると書きやすい場合があります。

たとえば、

「筆者は、現代社会では効率性が重視されすぎることで、人間関係の余裕が失われていると述べている。私はこの意見におおむね賛成である」

というように、課題文の主張を短く整理したうえで、自分の立場を示します。

課題文型でよくあるNG

課題文型でよくある失敗は、課題文を無視して自分の意見だけを書いてしまうことです。

たとえば、課題文が「AIによる労働の変化」について述べているのに、自分の文章が「AIは便利だと思います」という一般論だけになってしまうと、課題文をふまえたことになりません。

また、課題文を長く要約しすぎて、自分の意見を書くスペースがなくなるのもNGです。

課題文型では、要約と意見のバランスが大切です。

3. グラフ・図表型小論文

グラフ・図表型とは、資料やデータを読み取ったうえで、自分の考えを書く形式です。

たとえば、人口の推移、進学率、就業率、地域別データ、意識調査、環境データなどが資料として提示されることがあります。

グラフ・図表型で大切なのは、単に数字を読むことではありません。

数字から何が言えるのかを解釈し、そのうえで自分の意見につなげることです。

グラフ・図表型の書き方

グラフ・図表型では、次の順番で考えます。

  1. 何のデータかを確認する
  2. 増えているもの・減っているものを見る
  3. 特に大きな変化や差に注目する
  4. その変化の理由を考える
  5. 社会的な問題点を整理する
  6. 自分の意見を書く

たとえば、若者の読書時間が減少しているグラフが出た場合、

「若者の読書時間は年々減少している」
「一方で、スマートフォン利用時間は増加している」
「この背景には、情報接触の手段が本からスマートフォンに移っていることがある」
「しかし、長い文章を読む機会が減ると、論理的に考える力が弱まる可能性がある」

というように、データの読み取りから自分の主張につなげます。

グラフ・図表型では、「数字を説明するだけ」で終わらないことが大切です。

データから問題を発見し、自分の考えにつなげることが求められます。

総合型選抜の小論文で評価されるポイント

総合型選抜の小論文で評価されるのは、文章の上手さだけではありません。

主に次のようなポイントが見られます。

1. 問題を正しく理解しているか

設問で何が問われているのかを正確に理解することが大切です。

「あなたの考えを述べなさい」なのか、
「課題文をふまえて論じなさい」なのか、
「資料から読み取れることをもとに述べなさい」なのか。

設問の指示を読み間違えると、どれだけ文章が上手くても評価されにくくなります。

2. 主張が明確か

小論文では、自分の立場をはっきり示す必要があります。

「どちらとも言える」
「いろいろな考え方がある」
「人によって違う」

だけでは、自分の意見が見えません。

もちろん、複雑なテーマでは一方的に言い切れないこともあります。

その場合でも、「私は基本的には〇〇だと考える。ただし、□□という条件も必要である」というように、自分の立場を明確にしましょう。

3. 根拠があるか

主張には必ず理由が必要です。

「私は賛成です」だけでは小論文になりません。

なぜ賛成なのか。
どのような社会背景があるのか。
どんな具体例があるのか。
反対意見にどう答えるのか。

根拠があることで、文章に説得力が生まれます。

4. 具体例が適切か

小論文では、具体例を入れることで読み手に伝わりやすくなります。

ただし、自分の体験談だけに頼りすぎるのは注意が必要です。

総合型選抜では自分の経験も活かせますが、小論文はあくまで論理的な文章です。

自分の体験を使う場合でも、「だから社会全体では何が言えるのか」まで広げる必要があります。

5. 文章全体に一貫性があるか

序論で述べた主張と、結論がずれていないか。

本論の理由が、主張を支えているか。

途中で別の話題に脱線していないか。

小論文では、文章全体の一貫性が重要です。

書き終わった後は、「結局、この文章で自分は何を主張したのか」を確認しましょう。

小論文でよくあるNG例

NG1. 感想文になっている

「すごいと思いました」
「大切だと感じました」
「自分も頑張りたいです」

このような表現だけでは、小論文としては弱くなります。

感想を書くのではなく、理由と根拠を使って自分の考えを説明しましょう。

NG2. 知識を並べるだけになっている

社会問題について知識をたくさん書いても、自分の意見がなければ小論文として評価されにくくなります。

知識は、自分の主張を支えるために使うものです。

「知っていることを書く」のではなく、「自分の意見を説明するために知識を使う」と考えましょう。

NG3. 課題文の要約だけで終わる

課題文型では、要約だけで文章が終わってしまう人がいます。

しかし、小論文で求められているのは、課題文を理解したうえで自分の意見を書くことです。

要約は必要ですが、要約だけでは合格答案にはなりません。

NG4. 具体例が個人的すぎる

自分の体験を書くこと自体は悪くありません。

しかし、「私はこうでした」「私の友達はこうでした」だけで終わると、個人的な感想に見えてしまいます。

体験談を使う場合は、その体験から社会的・学問的に何が言えるのかまで考えましょう。

NG5. 結論があいまい

小論文では、最後に自分の意見をはっきりまとめる必要があります。

「これから考えていきたいです」
「難しい問題だと思います」
「いろいろな意見があると思います」

だけで終わると、結論が弱くなります。

最後は、自分の主張をもう一度明確にしましょう。

小論文対策は何から始めればいい?

小論文が苦手な人は、いきなり過去問を書くよりも、次の順番で練習するのがおすすめです。

1. 短い文章で主張と理由を書く練習をする

最初から800字や1000字を書こうとすると、手が止まりやすいです。

まずは、200字程度で「私は〇〇だと考える。なぜなら□□だからだ」という文章を書く練習をしましょう。

2. ニュースや社会問題について自分の意見を持つ

総合型選抜の小論文では、教育、環境、医療、AI、地域、国際、福祉、少子化、多様性など、社会に関するテーマが出ることがあります。

日頃からニュースを見て、「自分はどう考えるか」を一言でまとめる習慣をつけましょう。

3. 課題文の要約練習をする

課題文型に対応するには、要約力が必要です。

新聞の社説や評論文、参考書の文章などを読み、筆者の主張を100字程度でまとめる練習をしましょう。

4. 実際に書いて添削を受ける

小論文は、書くだけではなく、添削を受けることで伸びます。

自分では論理的に書けているつもりでも、第三者が読むと、理由が足りなかったり、話が飛んでいたりすることがあります。

添削を受けたら、必ずリライトしましょう。

小論文は、書く、直す、もう一度書く、という反復で上達します。

5. 志望校の過去問に取り組む

基礎ができてきたら、志望校の過去問や類似問題に取り組みます。

大学や学部によって、出題されるテーマや形式は異なります。

テーマ型が多いのか、課題文型が多いのか、グラフ型が出るのか、制限時間や字数はどれくらいかを確認しましょう。

総合型選抜の小論文はいつから対策すべき?

小論文対策は、できれば高2のうちから始めるのが理想です。

なぜなら、小論文に必要な力は、短期間で身につきにくいからです。

特に、次の力は時間をかけて伸ばす必要があります。

  • 課題文を読む力
  • 論点を整理する力
  • 社会問題への知識
  • 自分の意見を作る力
  • 文章を論理的に構成する力

高3からでも間に合う場合はありますが、志望理由書や面接対策と同時に進めることになるため、かなり忙しくなります。

総合型選抜で小論文が必要になりそうな人は、早めに対策を始めましょう。

まとめ|小論文は「自分の意見を論理的に伝える」試験

総合型選抜の小論文は、作文や感想文とは違います。

求められるのは、面白いアイデアや個性的な体験談ではありません。

テーマや課題文を正確に理解し、自分の主張を明確にし、理由や具体例を使って論理的に説明する力です。

小論文が苦手な人でも、基本の型を知り、出題タイプごとの対策を行い、添削とリライトを繰り返せば、少しずつ書けるようになります。

大切なのは、最初から完璧な文章を書こうとしないことです。

まずは、主張と理由をはっきり書く。
次に、具体例を入れる。
さらに、課題文や資料をふまえて論じる。
最後に、添削を受けて改善する。

この流れを繰り返すことで、総合型選抜で評価される小論文に近づいていきます。

総合型選抜の小論文対策で不安がある方へ

総合型選抜の小論文は、独学だけでは対策しにくい部分があります。

特に、

「自分の文章が評価されるレベルなのかわからない」
「課題文をどうふまえればいいかわからない」
「書いても毎回、感想文のようになってしまう」
「志望校の小論文対策をどう進めればいいかわからない」
「志望理由書や面接とあわせて対策したい」

このような悩みがある場合は、早めに第三者の添削やアドバイスを受けることが大切です。

SG塾では、総合型選抜を目指す高校生に向けて、志望理由書、小論文、面接対策までオンライン1対1でサポートしています。

小論文では、ただ文章を直すだけでなく、志望校の出題形式に合わせて、課題文の読み方、構成の作り方、主張の立て方、添削後のリライトまで一緒に進めます。

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